第203回
お坊さんの聲明も「音薬」療法?
まえに亡くなられたヒーリングミュージシャン・
宮下富実夫さんの「音薬療法」について書きましたが、
宇宙自然の波動やエネルギーと一体化すると、
心地よい眠りに誘われ、
心身が癒されるという不思議話をまた続けます。
ある日、お坊さんが合唱する聲明(しょうみょう)を聞きながら
極楽浄土を体感する
「曼荼羅(まんだら)コンサート」に行ったことがあります。
養生と称して、オカシな処に出かけるのが好きなヤツだなと、
呆れないで読み進んでください。
この時もまた心地よい眠りに襲われてしまったのです。
一緒に行った親友の「絶倫」くんが
「カトリックのグレゴリー聖歌や、
レクリエム(鎮魂歌)と同じようなリズムやメロディというか、
心を和ませる波長を感じないか?」
「僕はヒマラヤでチベット密教のお坊さんに
聞いたことがあるんだが、
この眠くなるようなリズムは、
赤ちゃんが子宮にいるときに聞いている
母親の心臓の鼓動と同じだというんだな」といいます。
前に紹介した宮下さんの「眠りのコンサート」と
同じような心地よい波長が聲明や聖歌にはあるようなのです。
そういえば、何度も難病を克服して死の際をさ迷った
作家の遠藤周作さんの随筆「心の航海図」にも
似たような話がありました。
赤ん坊に母親の心臓の鼓動をテープにとって聞かせると
スヤスヤと寝てしまうのはなぜか?
この秘密は
赤ちゃんが母親の子宮の中で聞く「胎内リズム」が
無限の宇宙のかなたから聞こえてくる
「宇宙リズム」と波長が同じだだからだというのです。
遠藤周作さんは
「胎児は母の子宮の中で宇宙リズムを耳にしていたのであり、
宇宙リズムが彼に平和、安心感、休息を与える」と。
また物理学専攻の深川洋一さんの
「タンパク質の音楽」(筑摩書房・刊)という本にも
生命のリズム、宇宙のメロディの謎を解く
興味深いエピソードがあったことを思い出しました。
生物の細胞を作っている「タンパク質」が持つ波長と、
そのタンパク質の持つメロディを聴いた
患者の病気が癒やされたという生体反応について、
科学的に解読したのは、
パリのステルンナイメール博士だというのです。
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