第136回
患者の泣き寝入りもう古い!
このコラムを読んでいる読者なら、
医師に任せきりの治療法がいかに命を縮めるか?
いかにしなやかな処世でないか?
最先端治療を謳う西洋医学にしても
決して万能ではないということが、
よく分かっていると思います。
しかし、実際にガンと宣告され、
ガン病棟に“幽閉”されると、
どんな気丈なインテリでも
どんなビジネスでは辣腕な社長でも、
「患者が主役」だと頭で分かっているはずなのに、
オロオロとして無分別となり、
つい「医師は神様」とすがりたくなるものです。
患者はさらに難しい現実に直面します。
きちんとした説明のないまま、
問答無用で「手術」や「抗ガン剤」を強要する医師に
出会うことが多いからです。
決死の思い?で、手術拒否を申し入れた僕にしても、
もう血圧が上がって、ガンより医師とのやりとりで、
からだの具合がおかしくなるほどでした。
ガンになって、
改めて高飛車な医師と従順な患者…
まるでお代官様と民百姓のような
古い上下関係が幅を利かせていることに驚かされる。
納得した治療が受けられないことに呆れる。
そうした無念な思いをした患者さんが多いのではないでしょうか?
このコラムでもお馴染みの外科医・土屋繁裕さんが提起した
「ドクハラ」=患者いじめというキーワードが、
多くの患者から支持されている所以でしょう。
ところで、昨年の暮、
12月26日付け、朝日新聞朝刊の「くらし」欄に
「患者の胸を刺す、医師の一言…
ことばの暴力「ドクハラ」を考える」というタイトルで、
その土屋繁裕医師が登場しました。
「あんたみたいな人は治らない」
「45歳過ぎたら子宮ごと取る」
「あんたみたいのが宗教に嵌まる」
ガンの検査や診断で、
思わず患者が絶句するような言葉を吐く、
ひどい医師たちの実態をどう考えるかという特集です。
「(現場の医師が)忙しすぎる現状が
ドクハラを生む土壌のひとつだと思います。
ただ、患者は泣き寝入りせず、
その場で抗議することが大事です」
医師の治療に疑問を抱いて、ぐずぐずするだけでは、
あなたの命が守れませんよ…とこの新聞記事でも
土屋医師は警告しています。
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