元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第104回
食べ物が性格を変える

赤ちゃんの体だけでなく、
成長していく人間の心や性格まで食べ物が変えていくという、
食事指導者・山村慎一郎さんの話を
続けて雑誌のエッセイから引用させてもらいます。

山村さんが食事の大切さを訴えて、
山西みな子さん(自然教育相談所)の
「母乳育児教室講座」を自らの研究所で
開いていた頃のエピソードです。
「0歳児から3歳児までの子が20人ぐらい
集まるのですからもう大騒ぎ!
業者さんにお願いし、
2〜3歳児を講座が終わるまで見てもらいました」
ところが、業者が「ここの子どもは
皆、大人しくて手がかからない」と感心するというのです。
山西先生は、その理由をズバリ、
「ご飯を食べずに肉や卵、牛乳をたっぷり食べている子どもと
しっかりご飯を食べている子はこんなに違うのよ」
といったそうです。
食べることと、心身の変化が
これほど顕著に子どもに表れているとは、
医学的、生理的に見るとどういうことなのでしょうか?
食べ物を変えると血液の質が変わってくるからだと、
山村さんは説きます。

「ひとつまみの塩、小さじ一杯の味噌、
一切れのケーキ、一杯のコーヒーでも
微妙に血液を変化させます」
この感じはとくに飢餓の状態のときには
よく分かるといいます。
「半断食あるいは断食が終わったあと、
お腹の空いた状態で一杯のみそ汁、
あるいは重湯を食べてみます。
すると、じわ〜っと暖かさが腹にしみ込んでいき、
体の隅々、手足の先まで
暖かくなることを実感します。
反対に果物や生野菜を食べると、
鳥肌が立つぐらい体が冷えて寒くなります」
さあ、あなたは「食と心身」の微妙な関係の謎が
わかったでしょうか?


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2002年12月9日(月)

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