元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第61回
肺ガンを「切るべきか? 切らざるべきか?」

「気がつけば、あなたもガン」の連載を始めて、多かった投稿は、
やはり「ガンは切るべきか? 切らざるべきか?」
という悩みです。
ある日、四国の肺ガンを告知されたTさん(42歳)から
メールが来ました。
ヘリカルCT検査で右中葉に直径12ミリの結節が見つかり、
切除手術が決まったがどうしたものか? という相談です。
僕はまず国立ガンセンターのホームページなどで
肺ガンの知識を自分で得ること、
そして主治医の治療方針をしっかり聞いて、
納得がいかない場合は、
セカンドオピニオンの医師を探すことを奨めました。
一方で免疫力をつけ、体質を改善するために
漢方療法や食事療法も励行する。

つまり、西洋医学、東洋医学のいいとこ取りの
「命の家」をイメージして
治療設計してはどうか、とアドバイスしました。
「お蔭様で、勇気をもってドクターとも話をすることができ、
納得して手術に望むことができます」
と、数日して返事が来ました。
肺ガンは男性のガン死亡率の第1位、
女性では胃ガンについで第2位ですから
主治医にはしつこいくらい説明を求めて、
自分の命に納得した治療をうけることが闘病の基本原則です。
医師に任せる、医師に遠慮する…これが一番いけません。
Tさんの場合、いわゆるドクハラ医師でないことを
祈るばかりです。

最近はヘリカルCTと呼ばれる肺のX線断層検査が進歩し、
かなり小さな肺ガンも発見されるために
早期に発見ができたのでしょう。
肺ガンには、小細胞肺ガンと非小細胞肺ガンがあり、
小細胞肺ガンは増殖が速く転移しやすいため、
手術は不能で、放射線や抗ガン剤による治療が選ばれます。
Tさんは非小細胞肺ガンのT期
(3センチ以下、リンパに転移無し)と
医師が確定診断してくれたようで、
初期治療として、大抵の患者が選択する手術を選んだわけです。
あとは退院後にガンに負けない体質をどう作っていけるかどうか?
日々の養生をどう上手に続けられるか、それが鍵でしょう。

ところで、このケースと症状も治療法も
正反対の選択の人がいます。
手術を避けて、マクロビオティックという食事療法の
徹底した励行で、肺ガンを1年で克服した弁護士のKさんです。
いずれ、この弁護士さんのユニークな肺ガン養生法については
詳しく書きますが、
肺ガンを切るべきか? 切らざるべきか?
運命の選択は人生の納得の仕方にかかってくるわけです。


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2002年10月27日(日)

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