第23回
食卓汚染から身を守る「命の患者学」のすすめ
食道ガン、咽頭ガンの元凶「アセトアルデヒド」という
毒素物質といえば、
食品衛生に敏感な人ならば
思い出す名前かも知れません。
協和香料化学というメーカーが食品衛生法で認められていない
「毒性添加物」を混入した事件で、
子供たちが好んで食べまくっている
チョコレート、ポテトチップス、
冷凍食品、インスタント食品を売った200社近くの食品会社が
雁首を並べて大新聞に「お詫び広告」を連日打ったことは
記憶に新しいからです。
そのときのお詫び広告の文章を思い出してください。
アセトアルデヒド、プルピオンアセテヒド、ヒマシ油などが
その「毒性添加物」だと書いてあったはずです。
お詫び広告には「アセトアルデヒドは微量で無害」
とさりげなく書いてありましたが、
アセトアルデヒドが食道ガンの元凶であることを
遺伝子診断で身をもって知らされた僕は、
はギクリと身が縮みました。
前にも書いたように国立ガンセンターの研究や
NHK報道番組の報告でも、
アセトアルデヒドの体内蓄積が
「飲酒による頭痛、吐き気の元凶物質」であり、
とくに食道や頚部を蝕む上皮性疾患の
「発ガン物質」であることは明かだからです。
この臭気物質は「高濃度のものは刺激の強い匂い、
低濃度のものは果実性の芳香を発する」から、
水俣病などの複合汚染の元凶になった半面、
香りのよい食品、薬品の香料としてばら撒かれている代物なわけです。
狂牛病(BSE)から農薬まみれの野菜まで
日々の食卓汚染は目にあまる惨状です。
いまさら「食べてはいけない」といわれても、
この20年30年と毒性物質を体内に蓄積してきたわけで、
大半の日本人がガンやアトピーといった生活習慣難病の被害者、
いや患者の予備軍となってしまっているのではないでしょうか?
担癌者の筆者ならずとも、
食品業界の経営モラルの低下を恐ろしく思ったはずです。
「気がつけばあなたもガン」では誰しもがたまりません。
古来中国に「上有政策 下有対策」という諺があります。
つまり政府や大企業が信用できなければ、
先回りして自分で対策を講じろと教えているわけですが、
己の命は己で守る!
まさにこれが、悪い世の中を生き抜くための、
賢い健康管理の原則でしょう。
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