第16回
気がつけばあなたもガン!
次々と迷い込んでくるメールの束を読んでいてもガンの急増が分かります。
ある日、頑強壮健を自負する先輩ジャーナリストからメールを貰いました。
「お蔭で小生はガンの心配はないですよ。
50歳を過ぎたころから、なるべく肉食は控え、
特に白い脂はやめ、ステーキでもフィレにしてきました。
酒は毎日ビール換算で1本半、
スピリッツ類は昔から滅多に嗜みません。
煙草は、もう20年来吸っておらず毎朝、蜂蜜をまぜた
自家製ヨーグルトや、黒胡麻のペースト、松の実、
アーモンド、カボチャの種子などを欠かさず摂取すること、
約25年になりますから」
ところが1年たってこんなメールが飛び込んできたではないですか?
「とつぜんですが、小生、初期の前立腺ガンとの告知を受け、
切るべきか切らざるべきか迷っております。
ぜひ、貴殿の服用した中国の漢方薬をおしえて下さい」
この先輩の闘病法については、いずれのちに詳しく書きますが、
やがて、主治医が勧める全摘出手術を断わって
米国で盛んに行われている
「ブラキテラピー」という局所限定の放射線内照射療法を選択。
幸運にも泌尿器や生殖器も壊されず、元気に養生を続けているのです。
運命の明暗は一寸先も分かりませんね。
しかし、ことほどさようで、
僕の同輩、先輩を見まわしても、
「右を向いても左を向いてもガンばかり」という惨状です。
「食道ガンの父は抗ガン剤(シスプラチン+5FU)と
放射線照射の治療を受けました。
脱毛・嘔吐・下痢などの副作用は殆どありませんでしたが
治療中から熱が下がらず今でも毎日解熱剤を飲んでいます。
1クール目の結果は腫瘍が60%縮小しているとのことでしたが
相変わらず白血球が上がりません」
「弟(31歳)の病気の経緯を簡単に説明させてください。
睾丸が腫れていることに気づき、近所の病院へ
「ばい菌が入っただけだろう」との診断で
抗生物質などの薬をもらったのですが、
半年後も睾丸の腫れが治らず、痛みも出てきたため、別の病院へ。
なんと組織を調べると、5段階で言うと4段階の悪性のガンで、
さらに肺にも転移したようなのです」
50代、60代ばかりか、30代、40代にも容赦なしにガンが襲います。
胃ガン、肺ガン、肝臓ガン、さらに
これまでは日本人に発病例が少なかった、
前立腺ガンや睾丸ガン、食道ガン、大腸ガンの患者も
多発しているではないですか!
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