元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第10回
週刊誌を読んでいない人へ!「ドクハラ」対談のサワリを抜粋します

勇気ある外科医・土屋繁裕医師と対論した、
ドクハラ糾弾の記事が「週刊金曜日」に載ったのですが、
今日からはもう次の号の発売となってしまったので、
読むチャンスを失った読者のために、
いかにドクハラ=患者無視の医療がはびこっているか?
これでは助かる命も助からなくなる…という話のサワリを抜粋します。

関根 インフォームド・コンセント(説明と合意)なんて言いますが、
    現場の医者も忙しい。
    「3時間待ちの三分治療」なんていうのが常識らしい。
    そうすると、説明不足もいいとこなわけです。
    一方で患者はガンなんて初めてなるわけだから、
    勉強なんかしてないし、質問しようにもなかなか。
    患者と医者の距離が離れている、
    そういう状況自体がドクハラです。

土屋 「説明」っていうのが、医者にとって非常に重要なんです。(略)

関根 ガンって宣告されたら即、死ぬと皆思っているわけです。
    でも、「そんなに早く入院しなくてもいいよ。よく考えてからで」
    って言うぐらい、時間があるわけですよね。
    そういうガンに対する教育も必要です。

土屋 私も、ガン治療に関しては、
    もう学校で性教育のようにいろいろ教えるべきだと思います。
    どういう治療があるか。
    「あなた方の半分の人が、将来ガンになるけど、
     こういう選択肢があるよ」
    というのを常に学校で教育していくべきだと思います。
    ただ、情報をいくら集めたって、
    自分で判断できなかったらだめなのです。
    だから、ぼくがやっている仕事は、まさにその代役です。(略)
    そういう人には、ぼくはいつも
    「ガン治療というのは、命の買い物なんですよ。
    人生で一番高い買い物を、
    なんでそんなに焦ってする必要がありますか」
    と言います。(略) 
    ただ、「ほかの医者の意見も聞いてみたいのですが」――
    この一言が、患者さんにとって
    実はものすごく高いハードルなんです。
    患者さんが聞きたいことが、いかに言えないか。
    その雰囲気そのものが、まさにドクハラの土壌なんですよね。
    知らない間に、医者と患者さんの間に
    「主従関係」ができてしまっているんです。

土屋医師との対談では、
なぜガン患者と家族が「治療の迷路」で焦るのか?
その大きなネックのひとつとして
ドクハラというキーワードを世に問うたわけです。
医者の無神経な言葉に傷つく患者たちは跡を絶ちません。
あなた自身は?、あなたの家族は病院でどんな目にあったでしょうか?


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