第4386回
漢方で亨泰に活を入れられるか
亨泰の上半期の決算が発表されました。
亨泰の決算期は6月ですから、
上半期は昨年の末までの業績ということになります。
利益は4653万香港ドルで前年に比して57.11%まで減少して
1株あたりの利益は僅か0.013元です。
これは予想されていた数字で、
食糧の値上がりに対する政府の干渉がきびしかったこと、
天候に恵まれなかったこと、
亨泰の場合は重要な輸入先である泰国が
水害にあったことが響いています。
業績の発表されたのが2月の末で、
有償増資の期限直前ですから、
増資に応じられない日本株主の売りも重なって
ほぼ予想されたような株価の動きになりました。
はたして権利落ち後は1株が0.37ドル前後に落着きましたが、
昨日も申し上げましたように、
失権分の増資は引受け手が控えていますので、
資金調達に支障はなく、
会社は予定通りに計画をすすめることができます。
問題は会社が予定通りに
業績をあげることができるかどうかにかかっていて、
香港で私たちに説明された林國興董事長さんは自信満々でした。
天気に大きく左右される農業のことですから、
最終的には天命に従うよりほかありませんが、
さきにも申し上げたように、
亨泰が新しく着手した事業の1つに漢方薬の大規模栽培があります。
今期の決算には間に合いませんが、
董事長さんの説明によれば、
来期は6億ドルほどの収穫が期待され、
その48%が利益になるとか。
もしその通りなら収益が回復した上に
3億ドル近い増益になりますから、
亨泰の過去の最高株価どころの騒ぎでなくなってしまいます。
そこまで誇大妄想しなくとも、
天候が回復するのと、
農産物に対する13%の消費税が免除になったことと、
もう1つ世界的な不景気に中国株が不感症になることとで、
株価が多少でも戻り歩調になったら、
皆さんもいくらか愁眉をひらけるのではないでしょうか。
私の場合は増資資金は全額用意しましたし、
大して心配などしていません。
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