第4317回
国の世話にならない対策が必要です
ペーパー・マネーという重宝な通貨が発明されて、
それで欲しい物が手に入るようになれば、
どこの国も
「ペーパー・マネーは弊害が多いからやめることにしましょう」
ということにはならないでしょう。
ということになると、
紙っ切れを刷りすぎてお金が返せなくなった政府は
辻褄を合わせるために、
国民に重税を課するか、もっとお札を刷って
お金の値打ちを切り下げるかのどちらかを選ぶことになります。
アフリカや、アジアの弱小国に行くと、
必らずのようにゼロがいくつもついたお札をつかまされますが、
それも通用しなくなると、
政府が潰れて新しい政府に入れ替わります。
しかし、先進国でそんなやり方は通用しません。
それに実際に物づくりをして
それをお金に替えるだけの実力を持った国は
最終的には国民の持っている財産に税金をかけて
借金の清算をすることになります。
日本でも敗戦の時は持っている者に財産税をかけて
国の借金を棒引きにしました。
ですから1000兆円もある国の借金が更にふえて、
国債を発行しても誰も国債を買ってくれる人がいなくなったら、
あとはまた財産税をかけるか、
それとも借金に見合うだけのお札を刷って
借金を棒引きにすることになります。
どちらもお金を持っている人にとっては一大事ですから、
お金のある人にとっては
今が逃げ仕度をする時だということになります。
その点、お金のない人は税金をとられる心配はありませんから、
夜が寝られなくなる心配もありません。
その代わり飯の食えなくなる心配がありますので、
日本が福祉国家であり続ける必要があります。
今は月に13万円の生活保護費をもらう人が203万人いますが、
年をとっても死なない人はふえる一方です。
あなたがその仲間に入れるという保障はありませんので、
やっぱり老後の対策はご自分で建てる必要があります。
自信ありますか。
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