中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4132回
江西銅業、そして、銅のリサイクル

「高い株ほどよく上がる」という実例として
山東威高と神冠控股を例にあげましたが、
ほかに私が注目している高い株に、
江西銅業と中国金属再生資源があります。

少し前までは、
私は銅やリサイクルの株は見向きもしませんでした。
テレビや自動車や不動産の株がやたら目についたからです。
しかし、先進国の時代が終わりに近づいて、
新興国に番がまわりそうになると、
何しろ人口の多い所ばかりですから、
資源の不足が起るんじゃないかと心配になります。
すると需要はふえるのに
供給が追いつかない分野はどこだということが
やたら気になるようになります。

水や食糧ももちろん、その仲間に入りますが、
工業製品の原料の中では何と言っても不足するのは銅でしょう。
何しろ銅はこのまま掘り続けると
30年でなくなってしまうと言われているのですから。
稀土や稀少金属も、もちろん、その仲間に属しますので、
私は仲間を連れて中国稀土の本社を訪問するために
宜興という町まで出かけました。
すると、全くの偶然ですが、
突如として稀土の輸出に異変が起って
株価が忽ち倍以上に大暴騰してしまいました。

それに比べると、銅はもっとずっと広範囲に使われるもので、
世界的な建て値もあるし、
それが産業界で広く認められているので、
未来の供給量を賄いきれなくなることも早くから憂慮されています。
とりわけ電気自動車になると、
1台の銅の消費量が3倍になるので、
全く銅を使わない構造にでも変わらない限り、
そのうちにどうにもならなくなるぞと
ズブのシロウトの私たちまで心配するようになっています。

ですから中国一の銅鉱山である
江西銅業の株価に注目するようにと促しました。
私が買った時は16ドルで高い高いと思ったのですが、
それが今は26ドル。
でもそれが更に上昇を続けることは目に見えています。
ならば銅のリサイクルはどうだということが
当然話題にのぼってきたので、
金属再生資源の株にも注目するようになったのです。


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2011年7月3日(日)

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