中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4131回
山東威高と神冠控股のバイバイ・ゲーム

株をやる人の大半は
そんなにたくさんお金を持っているわけではありませんから、
どうしても財布の中と睨み合いをしながら、銘柄選びをします。

すると、安い株はあまり心配しないで手を出すことができますが、
桁が一つ違うとか、10ドルに手がとどきそうな株は
つい腰がひけてしまいます。
でも本当のことを言うと、
「高い株ほどよく上がる」というのが株価の動きです。
どうしてかというと、高い株ほどエネルギーがたまっていて、
上がる時はそのエネルギーが物を言うからです。

10ドル、20ドルしている株だって、
はじめからその値段でスタートしているわけではありません。
上場の当初は1ドルとか、2ドルだった株が勢いづいて
3倍にも5倍にもなっただけのことです。
その勢いがまだ続いている限り
上へ押し上げるエネルギーはまだ衰えていないのです。
ですから株で儲けたかったら
高値の株にトライする試みも必要です。
高い分だけ注文する株数を控えたらいいのです。

そう言った意味で、今も私が興味を失わないで、
ずっと睨み続けている値嵩株は山東威高と神冠控股です。
1つは使い捨ての注射針を大量につくっている会社で、
中国のテルモと考えたらいいでしょう。
もう1つの神冠控股はソーセージの皮をつくっている会社で、
1社で全国の需要の70%を含めています。
特徴はと言えば、業者をほぼ独占していて、
他に見られないほど高収益だということです。
注射針の原価は10分の1と説明を受けましたし、
ソーセージの皮の会社の業績を見てもわかるように、
売り上げの半分が計上益としてあげられています。

ですからどちらも一対一の株の無償交付をしています。
その度に株価が半分になりますが、
暫くするとまた元値に戻っています。
株を持っている人は倍々ゲームをやっているようなものです。
ですからあまり値下がりのチャンスはありませんが、
値下がりした時はいつも買いのチャンスだと私は見ています。


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2011年7月2日(土)

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