中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4072回
勝利管道にも番が廻わってきます

勝利管道(1080)については
確か昨年のはじめ頃に
わざわざ山東省にある本社工場まで訪ねて行って、
技術者でもある総経理の方から直接、説明を受けました。
一昨年は前年比大へんな好成績をあげて
株価も順調だったのですが
一昨年の下半期に政府の方針で石油パイプの工事を抑え込んだので、
昨年1年は業績が低迷するという報告でした。

ですから少くとも昨年1年は
株価もパッとしないことが予想できましたが、
中国の原油と精油と天然ガスを運ぶパイプの設備は
アメリカの10分の1もできていないし、
それができていないと日本のような地形の国でも
大震災にあっただけでガソリンが手に入らなくなってしまいます。

まして石油の輸入国になった中国で、
国防上、パキスタンからイランの石油を輸入したり、
ミャンマーを通ってアフリカの石油や天然ガスを運ぶ必要が起ると、
パイプの建設は焦眉の急になってきます。
そこへまたシベリアから天然ガスを買う商談が具体化して、
ロシア側はロシアの企業が施工したとしても
中国領内は早急に中国側の企業で施工しなければなりません。

1年間、工事をくり延べてきましたが、
この1年に、ミャンマーとの契約、
ロシアからの輸送とパイプの拡張工事は押せ押せになっています。
この2、3ヶ月で勝利管道の会社でも俄かに忙しくなり、
来年には今の倍の生産と工事をすることが発表されています。
待ちに待った大仕事がいよいよ開始されたのです。

勝利管道の株価は半凍結状態で
ずっと梃子でも動きませんでしたが、
前年比倍に及ぶ工事がスタートするとなると、
1年半もずっと辛抱してきた人たちも
やっと報いられる時が来たのではないでしょうか。
今回は北控水務、永保林業、勝利管道と
私は香港の経済雑誌でとりあげましたが、
ここで早とちりをしてはいけません。
売りたい気持を抑えて、ジッとガマンするのが
株で成功するための精神修養なのです。


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2011年5月4日(水)

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