中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4033回
これが本当なら欲張りの世界にも盲点が

昨日、永保林業(0723)という
アマゾンで材木を伐採して中国に売っている会社の話をしましたが、
その本社が香港にありますので、
4月の投資考察団は香港まで足を伸ばして
同社の訪問をする予定になっています。

この会社は3年前までは他の事業に従事していたのが、
換骨奪胎して材木の加工業に転進して
アマゾン河の畔で材木の伐採と加工をはじめ、
2009年までは赤字だったのが、
2010年の9月期(半期)だけで3億4千万ドルの営業をし、
何と2億4千万ドルの利益をあげ、税引後、
1億8千3百万ドル余りの純益を計上しています。
どうしてそんなに利益があがったかというと、
ブラジルの材木加工業者が競争して安値で下請けをしてくれたから、
と会社は説明しています。

ことしの3月で1年の決算になりますが、
下半期はブラジルの季節の影響もあって、
多分、上半期ほどの好業績にはならないと思われますが、
ブラジルの電力会社の所有する
広大な森林を開発することになったので、事業は更に拡大するし、
同じやり方でシベリアの森林開発も視界に入ってきたので、
会社側は強気の発言をしています。
もし本当にその通りなら、
材木資源の盲点をついた
新しい成長産業の一つということになります。

何しろケチで有名な香港の新世界グループが
その子会社に1株50セントで株を持たせたのに、
かなりの利益をあげた同社の株が
市場でそのかなり下値で取引されているので、
もし本当に会社が説明しているような業績をあげているのなら、
欲の目の揃った証券業界にも時々盲点があるということになります。

しかし、本当にそうなのかどうかは、
私たち邱永漢投資考察団が香港に乗り込んで
会社から具体的な数字で解説をしてもらえば、
先ず間違いはないでしょう。
投資考察団は今回で69回目になりますが、
何のために千里の道を遠しとせずして、
上場企業の本社や工場まで乗り込んで行くのか、
参加者の方にもだんだん理解されるようになったので、
今回も募集開始と共に忽ち満員になっています。


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2011年3月26日(土)

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