第3478回
来年も梃子入れ政策が必要です
今年も気がついたらもう9月も半ばです。
9月になると2009年上半期の業績が続々発表になります。
ことしの上半期は金融不安の影響が実体経済に及んで、
大半の会社が減収減益になったとしても不思議ではありません。
こんな不況の中でも増収増益になるのはあくまでも例外で
そういう会社が下半期以降も同じペースで成長を続ければ、
投資家の人気を呼ぶことは先ず間違いないでしょう。
それに対して、減収減益にストップがかかって
下半期以降、業績に恢復の兆ざしがあれば、
年末から来年にかけてかなりの希望がもてます。
そういう業種や銘柄は何かということになりますが、
これまでとはかなり違った動きになるのではないでしょうか。
何しろことしは何が何でも
8%の成長率は達成しなければというのが政府の方針ですから、
その達成に最も威力を発する
不動産と自動車の売れ行きに力が入っています。
従って来年になれば、
「どうだ、やっぱり8%はちゃんと達成できたじゃないか」
という発表になるでしょうが、問題はそれから先です。
どうしてかというと不動産と自動車に対する政策的な尻押しは
そういつまでも続くものではないからです。
間もなく来年も8%を維持するための
新しいスローガンが打ち出されるでしょうが、
インフレどころか、デフレに歯止めをかけるのも
容易なことではない環境なのです。
そうなると、
どうしても公共投資と消費に力を入れるよりほかなくなります。
石油もそんなに値上がりしないでしょうし、
鉄や石炭やその他の資源の
値下げが続いているのを見てもわかるように、
産業界全体が値下がりする方向にあるのです。
放任しておけば、世界中が
デフレと失業の増加で頭を痛める方向に向っているのですから、
そうした流れにさからって成長を維持し続けようとすれば
さきにも述べたように衣食住の中でも
多分食に力が入るのではないでしょうか。
食品株とか、バイオ、薬品とか、公共投資株は来年も引き続き、
強気の展開をすることになると私は見ていますが。
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