中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3465回
自動車と不動産ブームの次は?

いま中国では自動車とマンションがよく売れています。
自動車はことしは1千万台を越えると言われ、
数だけで比べればアメリカを凌駕するとハヤされています。
またマンションはどこの都市に行っても
立ち腐れのマンション群が見られたのが、
最近はかなり活気を取り戻して高値を呼んでいます。

どうしてかというと、政府が先頭に立って
あれこれ優遇策をとっているからです。
自動車とマンションは値嵩の消費対象であり、
この2つがよく売れれば、経済成長を刺戟します。
どうしても8%の成長を達成すると明言している以上、
何が何でも実現して見せなければ政府の顔が立ちません。
そのために月賦資金の枠をゆるめたり、
あれこれ手を打っているので、
中国では自動車業界も不動産業界も活気づいています。
恐らく年が明けたら、
8%の成長目標は達成できましたということになるでしょう。

そういう動きを見て、自動車株を買いましょう、
いや、不動産株はどうですか、ときく人がいますが、
誰でも知ってからでは遅すぎます。
そういうことが起る前に、まだ自動車株も不動産株も大暴落をして
赤息吐息の時に買うのでなければ、
「人の行く裏の道」を行くことにはならないのです。

いまは自動車も不動産も売れていますが、
いつまでも売れるわけではありません。
一段落ついたら、自動車も不動産も売れなくなる時がきます。
ではその次の売れ口商品になるのは何でしょう。
それを誰も気がつかないうちに研究して
先まわりして買うのが株式投資なんです。
恐らく今回の不景気が一段落ついても、
中国では所得水準をあげる動きは続くでしょう。
所得があがれば、人は必らずもっとお金を使うようになります。
もっと贅沢をすることにも、もちろん、お金を使いますが、
私は食べることと健康に一番お金を使うと見ています。
私が最近、高級食品とか、大規模農業に注目するようになったのは、
自動車や不動産の次はと考えるようになったからです。


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2009年9月4日(金)

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