第3291回
ベトナムの株式投資はいまがスタート・ライン
もう3月も半ばになってしまいましたが、
先月は1年ぶりにベトナムとラオスに行ってきました。
ラオスははじめてですが、
ベトナムは投資考察団だけで4回目、
仲間うちだけで行った分も含めると、
8回目になります。
はじめてホーチミンに行った時は
街を埋めつくすオ−トバイの流れに圧倒されましたが、
川の上に浮んだ水上ホテルに泊ったことが
いまも深く印象に残っています。
あれは香港の力宝大廈も買収して
一頃は騎虎の勢いだった
高橋さんという少壮実業家のつわものの夢だったのでしょう。
豪快な融資をした長銀も一足先に崩壊してしまいましたが、
自家用飛行機を乗りまわした本人も他界し、
サイゴン河に浮んでいた水上ホテルも
パラオかどこかに身売りされたときいています。
もう6年になりますが、
1回目に投資考察団を組んで
ホーチミンの証券取引所の見学に行った時は
取引所そのものが小っぽけな建物で、
上場企業は13社だけという説明を受けました。
取引所の入口に10坪ほどの小さな証券会社が店を構えており、
日本語で話しかけても話が通じませんでした。
13社の上場会社の中でどこが1番の人気株ですかときいたら、
冷蔵庫をつくっている会社と言われてびっくりしたことが
いまも記憶に残っています。
私は同行した20何人の仲間に
「いまホーチミンにやってきて、
こういう証券会社のパートナーからスタートしたら、
ベトナムの野村証券くらいにはすぐなりますよ。
誰か立候補者いませんか」とききましたが、
手をあげる人は1人もいませんでした。
でも5年たって一昨年の11月に再度訪問した時は
上場会社は300社、そしてあの時のボロっちい証券会社は
サイゴン証券というベトナム1の大証券会社になっていました。
すんでのチャンスをとり逃がしたなあという話しではありません。
ベトナムの経済発展はこれからいよいよはじまるところです。
世界的に株券の低迷しているいまが、
ベトナムの株式投資にとっても
またとないスタート・ラインなのです。
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