中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3205回
資源株、素材株の中に大きなチャンスが

航空会社も観光事業もホテルも敬して遠ざけると言うなら、
資源株や素材株はどうなんですかということになります。
どちらも、中国経済のスピード・アップや
それに続く印度やロシアなどの経済成長にあふられて、
需要もふえる方向にあるし、
値段も大へんな値上がりをしてきました。

そこへアメリカ発金融不安の津波が一挙に押し寄せたので、
株価は5分の1、10分の1まで下げた企業も珍しくなく、
宝山集団のように中国を代表する鉄鋼メーカーが
赤字に転落する情報もチラホラ耳に入ってきます。
石油の値段が3倍にも値上がりしたかと思ったら、
一転して元の黙阿弥に戻りましたが、
石炭や鉄鋼や銅やアルミなどについても
ほぼ同じことが現に起っています。

高いところをつかんだ人は損をまともにかぶることになりますが、
株の歴史を見る限り
そのまま低迷することは先ずありませんから、
どこから恢復に向うか、またどんな業種、どんな銘柄が先頭に立ち、
値上がりの幅も大きいかを見定める必要があります。
鉄がいいのか、石油がいいのか、
それとも石炭なのか、ときかれても、
まともに答えられる人は恐らくどこにもいないと思います。
いずれも発展する社会に必要なものだし、
恢復に向う時は皆ほぼ同じスピードで恢復します。

となると、過去の実績を参考にする必要が起ってきます。
過去においてどんなスピードでどれだけ営業高をふやしてきたか。
利益率は高いか低いか。
儲けの中からどの程度の配当をしたか、
その結果、株価はどこまで買い上げられたか。
そして、もちろん、
今期の決算と来期に対する予想を経営の担当者はどう考えているか。
そうした意味では第三四半期
そして、2008年の決算はかなり注目に値いすると思います。
そうした角度から資源株、素材株を見なおすと、
意外に恢復力の旺盛な優良株にめぐりあえるのではないでしょうか。
元へ戻っただけでも大へんな倍率になりますから。


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2008年12月18日(木)

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