中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3200回
不動産と不動産株が底値をつけたら

いま世界中が
アメリカの金融不安から発した大津波で戦々競々としていますが、
いままでに人類が経験したことのないことが起ったのですから、
これからどういう展開になるのか
正確にキャッチできる人は恐らくいないでしょう。
株安がいつまで続くわけもないからいつかは戻り足になり、
過去の高値を突破することは当然あるでしょうが、
世界的に名声の高いウォーレン・バフェットさんだって、
ニューヨーク株の大暴落で大損に見舞われている筈だし、
保険なら大丈夫だといって
保険株にかなり肩入れをしてきましたから、
他人のお金を預かって運営しているだけに、
少々のことではすまない立場にある筈です。

2、3日前も新聞をひらいてみたら、株の欄の大見出しに
香港で「株の神様」と謳われている李兆基さんが
「株を見る目が全くなくなってしまった。
守るのに精一杯で、どこから手をつけたらいいか、さっぱりですね」
と頭をかいて、
「どこか旅行にでも行きたいですね」
と発言しているのを読んで、思わず笑い出してしまいました。

中国では景気対策のために4兆元(60兆円)の支出を政府が発表し、
それが何に使われるかによって
株価に大きな変化が現われるとばかりに
さまざまの憶測が出ていますが、
小幅ながら連日、平均株価も恢復しているので、
来年に入れば中国や香港や日本の株価も
ニューヨークに連動しなくなることが考えられます。
日本ではオリックスも、ソニーも、キャノンも
軒並み外人売りによって外人の持株が減る動きが顕著ですが、
それが業績の恢復につながるよりも悪化に向うことが予想されます。
香港でも株安だけでなく、
不動産の売買にも大きく影響していますが、
不動産は売るに売れないので、
悪いなりに落着くところに落着きます。
不動産の下値の落着くところを見たら、
株価の下値も底をつくのではないでしょうか。
考えて見れば不動産株もずいぶん下がりましたね。


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2008年12月13日(土)

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