中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3168回
順調な経済成長を再確認してきました

話は元に戻りますが、
先月、私は中国投資考察団にご参加いただいた
50名あまりの方と、山東省から上海まで
7社の上場企業の会社訪問に行って参りました。
いつもなら1社だけだったのを
思い切って行けるだけ行って見ようという気を起したのは、
中国も北京オリンピックを分水嶺に
いよいよ成長経済の第二期に入って、
経済のスケールもうんと大きくなるだけでなく、
お金の流れが大きく変わるだろうと思ったからです。

ちょうど世界的な金融不安で、
下がらないでよい業種の株まで大下がりに下がって、
持株の入れかえのチャンスでもあるので、
私に言われるよりご本人の目で見て、
ご自分が納得の行く判断をするにこしたことはありません。
特に山東省を選ぶ必要があったわけではありませんが、
山東省には私がかねてから注目していた
山東羅欣という製薬会社、
山東威高という使い捨て医療器具の専門メーカー、
また石油や天然ガスの採掘用パイプの生産をしている
山東墨龍といった既に馴染みの会社があり、
一時期日の出の勢いだったのが
大暴落のつきあいをさせられて株価も低迷をしているので、
はたしてどういう情況になっているのか、
自分の考え方を是正する必要があるかどうか知りたかったのです。

ちょうど同じ地域にリンゴからジュースを搾って
業務用に日本や台湾まで商社や食品メーカーを通じて販売している
煙台北方安徳利果汁、
更に山東省で金の採掘をして
一頃は株価が44ドルまで暴騰した招金砿業、
そして製紙メーカーとして全国に名の知られた山東晨鳴紙業と
息もつかずに駈けまわり、
一番最後は食品の輸入で着実な成長を続けている
亨泰消費品の上海基地にまで足を伸ばしました。
その結果、どこの会社も金融不安の影響を株価的には受けても、
業績は順調そのものであり、
予定通りに成長を続けていることを確認することができました。
中国経済が落ち込むどころか、
その逆の動きが続いていることを再確認する旅行だったのです。


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2008年11月11日(火)

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