第3167回
邱飯店(私の家)の料理番見習さん、やーい
話の途中ですが、
私の東京の家の料理番を志願する人はいませんでしょうか。
邱家の料理番というとびっくりして尻込みするかも知れませんが、
実際は料理番の見習いでもかまいません。
うちで家内の料理見習生をつとめる人です。
私の家にはずっと中華料理の専門のコックがおりました。
うちの食卓には日本中のたくさんの有名人がお見えになりました。
本田宗一郎さんも盛田昭夫さんもその一人です。
うちの食事会のことを池島信平さんが「邱飯店」と名づけ、
その思い出を書いた
「邱飯店のメニュー」という私の著書もあります。
プロのコックは台湾から招聘した中国人でしたが、
コックのそのまた先生はうちの家内でした。
家内の方が専門のコックより腕がいいのです。
でも家内も私も年をとって
毎日毎日、油っこい料理では口に合わなくなり、
プロのコックはアメリカに行かせ、
私たちは料理のできる小母さんに料理を教えて
「邱家の家庭料理」(中央公論社刊)に出てくるような料理で
毎日を送っています。
84才と81才の爺さん婆さんで建坪200坪くらいの洋館に
運転手1人とお手伝いさん2人とで住んでいますが、
私は年の半分以上を
中国から東南アジアじゅうをとびまわっているので、
あまり家にいません。
ずっと長くつとめてくれた
料理の小母さんも年をとって入れかわりの時期が来たのです。
いまその代わりをする料理番を探がしています。
若くても年配でもかまいません。
女性でも男性でもかまいません。
料理のプロでもアマチュアでもかまいません。
料理が好きで熱意があって一生懸命腕を磨きたい人がいたら
履歴書に写真と身上書をつけてハイQまで送って下さい。
うちの家内もさすがに年はとりましたが、
昔とった杵づかですから腕は確かです。
家内についてうまく習い覚えたら、
いまうちの北京の陶朱公館で味わえるレベルの
邱家の家庭料理くらいの腕前にはなれます。
北京の邱家菜はうちの香港の家で12年つとめた
フィリッピンの女性が基礎づくりをやったのですから。
私たちはいまも時々、家でパーティはひらいていますが、
食事に来る人は
私の仕事の仲間をつとめる若い人ばかりになってしまいました。
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