第2786回
農民画が一冊本になりました
私が1番力を入れているのはお金儲けではありません。
事業をやって赤字がいつまでも続くと
気勢があがらなくなるので、
もちろん、なるべく早く赤字から抜け出す努力はしています。
でも、もっと重要なことは、
やっている仕事が世の中に必要なものであるかどうか、
それが欠如したら産業界の発展が
いびつになってしまう分野を補強するにはどうしたらいいか、
というのが私の最大の関心事です。
そうしたニュー・ビジネスを手がけようとすると、
年配者ではつとまりません。
ベテランは人生の経験が邪魔になって
つい腰をひいてしまうからです。
仕方がないので無鉄砲な若者を使うことになりますが、
学校出立ては学生気分がまだ脱けきれないので、
これも使い物になりません。
学校を出て3年か、5年たち、
はたしてこれでいいのかと心があせる頃から
人は眞剣に物を考えるようになります。
ですから気がついて見たら、
私の周囲は30前後の青年たちにかこまれてしまっています。
その人たちがいま自分たちで相談して
「ハイハイQさん」で自分勝手に自分らがいままでやってきたことや
いま現にやっていることについて文章を書いていますが、
それがストレスの解消になっているのではないでしょうか。
その中の1人で、
「種字林」の副総経理をつとめている
私の北京秘書上田尾一憲君が
「ハイハイQさん」に連載した農民画の解説を認められて
今回、私の「西遊記」全8巻を出版している魁星出版から
「こんなに楽しい中国の農民画」
と題して単行本を出版しました。
中国の農民画の代表的な作品を系統交えて紹介していますから、
ぜひ本屋さんの店頭でひらいて見て下さい。
見て楽しい本ですから、
気に入ったら一冊お求めいただいたら、
ご本人もとても喜ぶと思います。
なおこの本が陽の目を見たのは
もと新潮社で数々のベスト・セラーを手がけた
魁星出版の初見國興編集長のおかげです。
序文は私が書きましたが、
1番喜んでいるのはもちろん、
上田尾君ご本人です。
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