第2771回
血はどこでつくられるか知っていますか
私と家内がスイスの「若返り病院」に入院した時、
日本はまだ老齢化社会になっていませんでしたが、
ヨーロッパは既に老齢化社会に突入していました。
でもそうしたヨーロッパでも
そんなお金のかかる施設の利用ができる人は
ほんの一握りでした。
いまや日本はまぎれもない老齢化社会になりましたし、
中国もやがてその後を追うことになります。
ですから寝たっきり老人の世話をする施設も、
年金制度の改善も大きな政治問題になっています。
しかし、政治に
かゆいところにまで手が届くような対応は期待できませんので、
自分で勝手に年をとる人は
自分で年をとることに対応する必要があります。
王振国さんが私を実験台に選んで、
アンチ・エージングの実験に臨んだのも、
恐らくかなり自信があってのことではないかと思います。
西洋医学では血をサラサラさせるとか、
血管が破れないように血をかたまりにくくするとか、
あるいは血圧を下げる薬はありますが、
そもそも血がどうやってどこでつくられるのか、
それもまだよくわかっていません。
その点、漢方では
血は骨髄からつくられると昔から言われています。
はたしてそうなのかどうか、はっきり証明されていませんが、
もしそうだとしたら
骨の老化を防ぐことが血を活性化することにつながります。
王振国さんが骨を強化する「骨炎霊片」という漢方薬をつくったのも
そうした発想から出発したのではないでしょうか。
外から見えない、
そもそもどこにあるかもわからない血の生産工場に
原料を送り込むことを思いついた本人に
軍配があがることになるかどうかはまだわかりません。
もう一つ、免疫力の低下を防ぐことに力点をおいた漢方が
はたして血液にどういう影響を及ぼすかもまだ未知数です。
でも白血病になると、免疫力を失うことは広く知られています。
この2つが加わったら血液にどんなことが起るか、
実証した人はまだきいたことがありません。
めぐりめぐって何と私に出番がまわってきたのです。
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