第2504回
いま中国は成長株の仕入れ時です
いま香港で上場されている中国株で
株価が大きく値上がりしたために、
配当利廻わりが1%台におちてしまった銘柄も
1つや2つではありません。
配当利廻わりを狙う人にとってはもはや何の興味もありませんが、
ではキャピタル・ゲインを狙えばいいかというと、
とてもまだその段階には立ち至っていません。
いまはまだ利廻わり採算買いができる株と言えば、
二流どころの堅実な企業か、
でなければ次に成長して
増配の期待できる成長株かということになります。
中国大陸はいま本格的な高度成長に入るところですから、
いままでになかった新しい需要が輩出して、
そういう需要にこたえる商品や
サービスを提供できる企業に陽が当りはじめています。
上海や北京を歩いていていままでになかったスーパーや
コンビニのチェーンをよく見かけるようになりましたが、
これも成長産業の1つに数えていいでしょう。
でもスーパーもコンビニも商売の新しいやり方で、
商売に関しては中国人は得意中の得意ですから、
それとわかった途端に競争相手が次から次へと現われて、
激甚な競争は避けられなくなります。
もちろん、その中から必らず
業界のチャンピオンが現われますから、
流通業界のチャンピオンは成長株の一方の旗頭です。
しかし、その影にかくれて姿を消す企業は
それに負けないくらいたくさんありますから、
成長産業は消耗品でもあります。
そういうところに気をつけないと、
成長株買いは大きな落し穴におちこんでしまいます。
もっとも成長株買いは成長している会社を探がし出してきて、
その株を買うだけのことですから、
自分で成長する会社を興すよりはずっとやさしい仕事です。
しかも成長株はドンドン成長しますから、
少々高いところで仕入れても、
もっと値上がりしますから、
時間がたてば損どころか、大きく報いられます。
辛抱強さが要求されるだけで、
作業としてはやさしい仕事なのです。
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