第2426回
経済観念のない人相手の商売大繁盛
もう一つは消費者金融です。
消費者金融と言うと、きこえはいいですが、
手っとり早く言えば高利貸しです。
それも経済観念のない人に高利でお金を貸しつけて、
あの手、この手の強引な手段で取り立てをする
金貸しのことです。
世の中には大きく分けると、
経済観念のある人と経済観念のない人がいます。
外から見ただけではわかりません。
でもお金を使わせて見るとわかります。
経済観念のある人は収入が少くても、
収入の範囲内でお金を使います。
将来や病気をした時のことも考えて、
少い収入の中から節約をして貯金をします。
反対に経済観念のない人は、
自分の収入などおかまいなしに、
無茶苦茶、お金を使います。
何か欲しいものがあったり、
飲み食いのチャンスがあったり、
賭け事に夢中になったりすると、
財布の中にいくらお金があるかなど考えずにお金を使います。
昔はそういう人たちのために質屋がありました。
質屋でお金を借りるためには質草、
つまり担保に出す時計とかカメラとか金目のものが必要です。
質草として、夏は冬のふとんを、
冬は蚊帳を質屋に持ち込む人もおりました。
経済観念があって懐の淋しい人は
そうした質流れの安い品物を買う人もありました。
しかし、世の中がずっと豊かになって、
失業の心配がないようになると、
質屋がサラリーローンに変わりました。
質草の代わりに、
働いている本人の未来のサラリーが担保になったのです。
最初の頃は、無担保の代わりに保証人が要求されました。
本人が返済を怠ると、
取立人が保証人の勤め先や家まで
ガンガン電話をかけてくるようになったのです。
これでは堅気で真面目な人が
保証人になってくれるわけがありません。
そのうちに健康保険証と勤め先の証明さえあれば、
お金が借りられるようになりました。
お金にだらしのない人は
借りたお金が返せなくなったら、
その場しのぎにまた別のサラリーローンからお金を借りて、
そのうちに身動きができなくなってしまいます。
借りる方も借りる方なら、貸す方も貸す方だというのが
サラリーローンなのです。
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