第2296回
舌平目が終ったらホウレン草のチャーハンを
肉料理から魚料理に至るまでの間に、
人数にもよりますが、
まだ二皿から四皿くらいの料理が
割り込む余地があります。
私の家では肉類の中からもう一つか二つ、
たとえば鶏が出たあとなら、豚か牛か、
但し料理の仕方は全く変えます。
また最後に魚料理があるので、
海老か、蟹か、豆腐か、
そして、野菜炒めが一皿その中に加わります。
途中でもたれそうなメニューの場合は
豆腐のような柔らかいもの、
途中で胃がダレるようなメニューの場合は、
四川や貴州の豆瓣醤を使った辛い、
胃がひきしまる刺激の強い料理を出します。
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茶烟鯧魚 |
そして、いよいよ最後が魚料理です。
中華料理の中で一番技術的に難しいのは魚の扱い方です。
なかでも難しいのは魚の蒸し方です。
三分間蒸しすぎても煮えすぎてまずくなるし、
蒸し足りないとナマでいただけません。
だから中華料理の試験には魚の蒸し方が出てきます。
魚の蒸し方を見れば、
どのくらいの腕か一ぺんにわかってしまいます。
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香辣龍利魚 |
そうした秤にかけられるのを避けるために
我が家ではお客に出す魚は清蒸を断念して、
味つけをしたものを出します。
中国人はハタとか、マナガツオとか、
舌ビラメを珍重して、
鯛や鮪は専ら日本料理を食べる時に口にします。
我が家ではお茶の葉でいぶして味をつける時は、
茶烟鯧魚、(48元)、
また途中で辛い料理がメニューになくて
最後に舌を刺激して終わりにしたい時は
貴州の老干媽の香辣脆油辣椒を使った
香辣龍利魚(舌ビラメのカラシ炒め、58元)をつくります。
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菠汁炒飯 |
そして、
魚料理の終わったあとは
菠汁炒飯(ホウレン草のチャーハン)38元、
小籠湯包、30元、葱油麺18元の中から
一つを選んで腹の足しにしますが、
ユニークなのは何と言ってもホウレン草のチャーハンでしょう。
自分の家でもつくれますが、
一度、陶朱公館で食べて見て、
自分の家で再現して見たいと思ったら、
キッチンに頼んで作り方を教えてもらったらどうでしょうか。
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