第2116回
チャンスはあるけど、もう少し先のことです

一口に発展途上国と言っても、
実際に経済が成長し続けている発展途上国と、
停滞したまま一向にパッとしない
後進国とがあります。
どちらが商売がしやすいか、
パイの分け前が多いかということになると、
いまの中国のような発展途上国に
とどめを指すと言ってよいでしょう。

ですから、中国とミャンマーと
どちらで起業しますかときかれたら、
現に私自身もやっているように、
中国を優先させることになります。
でもどうしても
ミャンマーでやれということになったら、
それはそれでちゃんとやる方法はあります。
大体、後進国は対外貿易には無知で、
信じられないような規制をしたり、
外貨の持ち出しを禁じたりしますので、
多国間にまたがった商売をやると
思わぬ障害にぶっつかります。
何しろチャットというミャンマーの
現地通貨の公定価格とヤミレートには
100倍以上もひらきがありますから、
外貨を公定で強制交換させられたら、
一ぺんで破産してしまいます。
したがって貿易商は代金を海外で受け取って
海外の口座に残すそうですが、
当事者になってみないと
いくら説明をうけてもうまく理解ができません。
海外から送金すると受けとる前に
政府が上前を10%の手数料をはねるといいますから、
正常な貿易も海外からの送金もできないことは
はっきりしています。
そういうところで商売をやれば、
お役人さんとグルにならないとできないことは
はっきりしていますが、
逆に言えば、そこをうまく渡りをつければ、
金持ちになる人のスケールは
先進国の金持ちを
遥かに上廻わることも考えられます。

このへんのところは、
東南アジアの後進国に共通していますが、
既に現地で有力者にのしあがっている
華僑の人たちはともかくとして、
日本人には
苦手の分野と見て間違いはないでしょう。
日本人は生産技術と管理、
そして、サービスを得意としていますから、
その活躍舞台はいくらでもありますね。
ただもう少し先のことだと考えた方が
苦労が少くてすみます。


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