第1958回
銀行はお金の休憩所ですから永居無用

財産を保持する方法は
幾通りもあるように見えても、
煎じ詰めると不動産と株と
あとは現金の3つしかありません。
現金は元本は保証されていますが、
政府が印刷してつくることができますから、
莫大な借金を抱え込んだ政府の現状を考えると、
誰でも猛烈なインフレになるのではないかと
心配になります。
いきなりそこまで行かなくても、
只に近いような低金利が続く限り、
お金をふやす手段として
不適当だと思う人は多いでしょう。

つまり現金とは働いていたお金に、
あまり働きづくめに働き続けると
草疲れてしまうから、
時々は骨休みをしてもらうために
休息をとらせている所だと
私は思うことにしています。
そう言った意味では、
銀行はお金の休憩所として必要な施設ですが、
オールナイトどころか、人によっては
そのままお金の住家にしてしまう人もあります。
お金に働いてもらう代わりに
自分が汗水垂らして働き、
お金には怠け癖をつけてしまうような
ノンキというか、ノータリンなやり方です。

自分がやる代わりに、
お金を預かった銀行がお金を働きに出しますが、
お金を借りてもなかなかお金をふやせないどころか、
元金がすべってころんで
銀行へ戻って来られなくなって
銀行の方がすっかり信用失墜してしまいました。
かつて「嫁に行くなら銀行員へ」と言っていたのが、
「銀行員にだけは嫁に行くな」に
一変してしまったのです。
日本の銀行は他の国々の銀行に比べて
産業界に深入りしすぎたので、
その分だけ産業界が逆境に入ると、
一緒になって深い傷を負い、
いまなお健康体に戻れないでいるのは
皆さんご承知の通りです。

こうなると、
お金を銀行で遊びっぱなしにしておくのも
預金者として不安になります。
銀行は駅の一時預けと同じように
預けっぱなしにするところではありません。
遊びなれると、お金は働かなくなってしまいます。
ですから、いくらたくさん銀行に預金を持っていても、
そういう人はお金持ちの仲間に入りません。
危険を承知でお金に冒険をさせる人が
お金持ちになれるのです。


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