第1943回
中国料理で勝負をしてはいかが?

レストランは外国に行った人が
すぐに思いつく商売の一つです。
日本人ならすぐにも
日本料理をひらくことを考えます。
現に世界中、日本人の行く所には
どこにも日本料理屋があります。

もちろん、日本料理屋にも
ピンからキリまであります。
レベルの高い料理を出すところもあれば、
これが日本料理かと
ケチをつけたくなる料理もあります。
最近はその土地の人にも健康食として
少しずつ親しまれるようになりましたが、
そのほとんどが
日本人の駐在員や
旅行者の相手と言ってよいでしょう。
外国人はどんなに日本びいきの人でも
月に1回か、2回来てくれればよい方で、
そういう人たちだけでは
商売にならないからです。

それでも日本人は
日本料理をひらきます。
日本人にしかやれない仕事は
日本料理だという先入観があるからでしょう。
しかし、日本人にしかやれないのは
日本料理ではなくて、
本当は日本的サービスではないでしょうか。
そうしたかゆいところに手の届くサービスを
日本料理でしか発揮できないとなると、
日本人の外国での事業は
日本料理だけに限られてしまいます。

私の周辺には若い日本人が
次に中国でできそうな仕事を探がしていますが、
いつも話題になるのは
中国人にできない仕事でないと
駄目だということです。
そうなると、やっぱり日本料理だと
短絡的な発想をしてしまいますが、
本当は日本的サービスだということになれば、
生産業から流通業、
さてはサービス業のすべての分野に適用されます。
極端なことを言えば
日本料理だけでなくて、中華料理であっても
フランス料理やイタリア料理であっても、
日本人のやるようなサービスをやれば、
中国人は日本人の敵ではありません。
中国人の一番食べるのは中華料理ですから、
中華料理屋で中国人のやれないことを実行に移せば、
日本人は中国でも生存できることになります。
そういう観点から外国でやれる仕事を
考えたことがありますか。


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