第1924回
高値株が手元に残ってしまうわけ
株には業績によって
人気の集まる株と
そうでない株との区別があります。
また業種と無関係に業績がよいために
高値まで買い上げられている株と
そうでない株の区別もあります。
一番いいのは安い時に仕入れて
高値まで買い上げられる株を狙うことですが、
安値で買っても
いつまでたっても値上がりしない株もあれば、
高値を買ってももっと高くなる株もあります。
ではどちらを買うのがいいか
ということになると、
大抵の人は安値の株に惚れても
高値の株は敬遠しがちであります。
どうしてかというと、
同じお金で安い値の方がたくさん買えるし、
値上がり幅も大きいと思われるからです。
しかし、実際に株を持って見るとわかることですが、
安い株よりも高値の株の方がよく上がるし、
配当もよいので
長期にわたって持っていると
酬いられることが多いのです。
もちろん、高値の株が
いつまでも高値を維持できるとは限りません。
しかし、安値で買った株がうまく倍になったから
全部売ってしまった方がトクか、
それとも少くともタダになった半分を
持ち続けた方がトクかということになると、
多分、後者ではないかと思います。
現に高値になった株を売っ払って、
さて、次は何に乗り換えるか、
さんざ将来性のある比較をして見ると、
高値の株に軍配を上げたくなることが多いのです。
ですから、高くなったら売るのが
株の定石であるとは限りません。
高くなった株を処分して、
さて、次に有望な株はと検討して見ると、
また同じところまで戻ってしまうことも
少くはありません。
問題は来年も、もしくはその次の年も
同じ株が高値を維持するだけの条件を
備えているかどうかです。
たとえば港湾株や海運株が
人民元の切り上げ後も
同じ優位を保っているかどうか
ということになると、
家電株や繊維株よりは
安定成長を続けると考えるよりほかありません。
いつの間にか高値株ばかり
手元に持っていることになるはそのせいです。
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