第1923回
いまも高値を維持している株があります
中国経済の成長発展して行く過程で、
どの企業が人民元切り上げの影響を
どう受けるかということも、
株をやって行く上では
見逃すことのできない大切なことですが、
人民元の切り上げは
いくつもあるハードルのうちの
1つにすぎませんから、
いくつハードルがあっても、
それをどんな企業がうまく乗りこえていけるか、
先ずそれをキャッチする方が
もっと大切なことです。
たとえば、
いま私たちが売買のできる中国関連株の中で
一きわ高値を維持している株があります。
それらの株の中で、
今後、いつまでも高値を維持できる株もあれば、
成長が限界に達して気がついて見たら、
かなり色褪せてしまう株もあります。
かと思えば、いまは一瞥もかけてもらえないが、
しばらくすると注目を浴びる低位株もあります。
どれを持続するか、
どれを新しく買い入れるべきか、
もしくはどれを見限るべきかは
投資家にとってとても大切なことです。
いま株価が低迷しているこの時点で
結構、高値を維持している株には
コンテナ株、港湾株、石炭株、海運株などがあります。
いずれも少し前までは
そう大した株でもなかったのですが、
中国経済の発展に伴って資源が不足したり、
貿易の拡大によって運搬事情に変化が起ると、
いままであまり注目を浴びなかったこれらの業界に
突然、陽が当るようになりました。
たとえば、電力が不足すると、
石炭に対する需要がふえて
バラ積みの船腹が不足するようになります。
鉄鋼の増産がはじまると、
鉄鉱石を運ぶためのバラ積みの需要もふえます。
また石油の消費がふえると
石油も値上がりしますが、
タンカーが間に合わなくなってしまいます。
ふえるのは原料の輸送だけでなく、
中国の対外貿易は輸出も輸入も
年に30%ずつ確実にふえていますから、
それを輸送するためのコンテナ船も不足するし、
コンテナそのものも不足します。
その揚げ下ろしをする湾岸設備は
更にフル稼働で、
しかも人民元の切り上げによって
影響を受ける立場にはおかれておりません。
それが株価を高値に維持している
原動力になっています。
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