第1784回
「中国がクシャミをしたら」ができてきました

「もしもしQさんQさんよ」の第16巻
「中国がクシャミをしたら」ができてきました。
中国が「世界の工場」になってきたことについては、
それに反感を持っている人たちも
認めざるを得ないところまで来てしまいましたが、
そのプロセスで、
13億人からなる世界最大の消費市場が
誕生しつつあることについては、
(それを望まないという気持が背景にあることもあって)
否定的な論調が
いま日本のジャーナリズムの主流になっているようです。

そうなって行く過程で
さまざまの矛盾やトラブルが生じていることは
疑いもない事実ですが、
工業化によって富を生む魔術が身につけば、
日本がそうであったように、
貧乏人が年と共に金持ちになって、
やがてそれが大きな購買力となって
威力を発揮するようになります。
いま中国はまさにそういう方面に向って
ひた走りに走りはじめたと私は見ています。

またそれだからこそ貧富の差が生じ、
一足先に金持ちになった連中が
これ見よがしに高級外車を乗りまわしたり、
豪邸に住んだりする光景が生ずるのです。
この世の中、一せいに貧乏することはできても、
同時に皆が金持ちになることはできません。
一握りの人間が先ず金持ちになって、
その人たちが牽引車になって
富のレベルがあがるのが経済の仕組みなのです。

中国経済はやっと
そのとっかかりに手が届いたところです。
でも一旦、軌道に乗ったら
あッという間に巨大市場になって、
その動向が世界経済に
大きな影響をあたえるようになります。
「アメリカがクシャミをしたら」と
かつては言われていましたが、
「中国がクシャミをしたら」という時代になるのは
もうそんなに先のことではありません。

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