第1736回
6月は武夷山と温州を目指します
来年の4月も私は上海、北京に行きますが、
投資考察団はお休みです。
4月の下旬から5月の上旬にかけて、
北京からエア・フランスに乗って
ヨーロッパの旅行に出かけるからです。
パリで乗りかえて、
アイルランドのダブリンに行き、
ダブリンから久しぶりにロンドンに出て、
ロンドンからイタリアのピエモンテに足を伸ばして
グルメの街でイタリア料理の粋を
堪能する予定になっています。
というのも5月のはじめは
共産党の国中国では労働節で
10日間ほどダラダラ休みが続き、
その間を利用して
経営者も骨休みをさせてもらう時期だからです。
私の仕事をしてくれている総経理(社長)たちと
一緒に出かけるのです。
したがって次の旅行は6月ですが、
6月はできれば、
北京から福建省のお茶所である武夷山にとんで、
竹筏に乗って川下りを楽しんだ後、
武夷山から中国のミラノ温州に出て、
靴やカバンやファッションの工場を見てまわり、
そのあと上海からそれぞれの起点に戻ります。
武夷山には有名な岩山がいまも
きびしくそびえ立っていて、
昔は人間がよじのぼることができませんでしたので、
飼っていた猿を岩の頂上まで追い上げて、
下から石を投げて怒らせると、
猿が山の上の茶の枝をちぎって次々と投げてくる。
それを集めて加工したのが最高級のお茶で、
一匆何十両という高値で売れたという逸話が
残っています。
もう一方の温州は
靴や袋物や縫製の工場の集中しているところで、
昨年1年だけで人口4000万のスペインに
6000万足もの靴を輸出して
怒ったスペインの同業者から焼き討ちにあっています。
このことは前にも述べた通りです。
あんまり行きすぎるのもどうかと思いますが、
温州人がファッション製品の中国における
最大の生産業者であり、
おかげで中国一の成金の町になったことは
あまねく中国じゅうに知られています。
いま中国各地の不動産が値上がりをはじめると
温州商人のせいだと噂が立ちますが、
その本拠地を一ぺん見ておく必要があると
思いませんか。
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