第1724回
ファッション業者は廻れ右をして下さい

正確に言えば、
東京の銀座にあたるところは
上海なら淮海中路です。
新天地は淮海中路から
一筋奥に入ったところにありますから
西銀座といった方がいいかも知れません。
それに昼よりも夜の方が人通りが多くなりますから、
夜の銀座によく似ています。

夜の銀座はだんだんさびれる方向にありますが、
新天地は日増しに人通りが多くなって
しばらく行かないと、ウイークデイでも
人波で動きがとれなくなる日がふえてきました。
おしゃれの店も少しはふえてきましたが、
レストランとバーや
コーヒーショップが主流ですから、
新天地と淮海中路をつないだあたりと
徐家淮のデパート群のあるあたりが
ファッションの中心地になるかも知れません。
いずれにしても、
中国のファッションの震源地は
これから少し時間をかけて
決まることになるところです。

日本のファッション・メーカーは、
不景気とコスト高の挟み討ちにあって、
コストダウンのために
生産基地を中国に求めることばかり考えてきました。
商社を仲介にして、
デザインしたものと素材を中国に持ち込んで縫製し、
それを日本に持ち帰って売っていますが、
それを中国へ向けることまでは考え及びません。
マージンをとることばかりが頭にあって、
どんなコストで生産できるかについて
頭を使ったことがないからです。

しかし、工業化がこれだけ軌道に乗りはじめると、
中国人の所得も年々上昇して、
やがて日本の後を追うようになります。
商品づくりに従事していた人たちが
できてきた商品のお客になる時期に入ってきたのです。
もちろん、値段は日本と同じわけには行きません。
精々、3分の1です。
それでもコストも3分の1以下ですから、
買う人に気に入ってもらえる商品をつくれば、
中国本土でもよく売れます。
輸入するだけでなく、
日本で企画して現地でつくり、
現地で売る時代がやってきたのに、
いつまでも日本の方ばかり向いていることはありません。
ちょっと廻れ右をして物事を考えてみて下さい。


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