第1723回
店を出すなら銀座より新天地

かつて日本でファッション性の高い
商品づくりをしようとしたら、
本社を東京銀座におく必要がありました。
いまは下着やストッキングのメーカーが
京都にあったり、四国にあったりしますが、
あくまでも例外だと言ってよいでしょう。
銀座資生堂というのが典型的な例で、
資生堂の化粧品の工場は大船にありますが、
大船資生堂ではなぁーんだ
ということになるでしょう。

約半世紀もかけて人の集るところは
銀座から新宿、渋谷、池袋へと少しずつ移り、
ファッションと関係の深い若い人たちの町は
原宿とか代官山に移りましたが、
それでもおしゃれの震源地ということになると、
青山か原宿か、大負けに負けて、精々代々木まで
といったところでしょうか。
私の知人でファッション・ビジネスに従事している人は
本社を引越す時も所在地のイメージにこだわって
青山という町名に限って
場所探がしをしていました。
社名もそうですが、それ以上に
本社所在地のイメージに大きく影響されることを
教わったことがあります。

恐らく中国大陸でも同じことが起るでしょう。
先端を行くおしゃれ着を売り出すのに
メイド・イン・ペキンやメイド・イン・ナンキンでは
さまにもなりませんから、
どうしてもメイド・イン・シャンハイということになります。
もっとムードが重視されるようになれば、
そのうちに「新天地、上海」と銘打った
化粧品やファッション商品が売り出されることも
ありえないことではありません。

東京と上海を並べた場合、
ファッション・ビジネスでは
上海がまだかなり遅れているでしょう。
流行では4年くらいの違いがあるという人もおります。
しかし、銀座と新天地ではどちらですかときかれたら、
ウーンと答えに窮してしまいます。
人出の多い少ないと、
どちらが物が売れますかときかれたら、
銀座の影は更にうすくなってしまいます。
私なら銀座より上海の新天地に店を出す方に
傾いてしまいます。


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