第1698回
不動産投資が日本人の手に負えないわけ

自分で中国の不動産に投資をしておいて、
人にはどうしてやめておいた方がいいとおっしゃるのですか、
ときかれることがあります。
実は自分で投資して見た結果、
これはなかなか手ごわいぞ、
なれないことはやめておいた方がいい
と思うようになったからです。

日本人が中国で成功するためには、
中国人は苦手だが、
日本人が最も得意とする分野で勝負をするに限ります。
中国人の手に合わず、
日本人の独壇場とも言うべき分野は
高度の技術と品質管理を必要とする職人仕事です。
それでもそのうちに
中国人が身につける時が来るでしょうが、
少くともここ当分は
日本人にうってつけの活躍舞台になるでしょう。

それに比べると、家を建てる仕事と
不動産をころがしてお金を儲ける仕事は
中国人の最も得意とする分野です。
お金がなくてもお金をおびきよせる
あの手この手を考えるし、
青田刈りで金を集めておいて
建築資金に足りないとわかれば夜逃げをするし、
家賃の保証をしておいて
借手がつかなければ平気で違約をします。
その上、この分野にも
国営事業も大挙して乗り出してくるので、
利息のつかない国のお金で殴り込みをかけてきます。
香港や台湾やシンガポールの資金が
さんざんな目にあわされて、
建築半ばで立ち腐れになっている風景が多いのはそのためです。

香港の不動産業者で
中国投資を手がけてきた人たちも
例外なくそんな目にあわされました。
でもプロだし、
豊富な資金も擁しているので、
途中でアゴを出さずに困難を乗りこえ、
ここへ来て漸く
中国の高度成長に乗るところまで辿りついたのです。
昨年度の決算でいままでのウミは大方出しきり、
ことしからいよいよ花を咲かせることになりそうです。
不動産ブームは全国的スケールで起っていますが、
北京、上海、広州、深などの沿海工業地帯、
なかでも上海を中心に営業活動を展開している業者に
陽が当ると見てよいでしょう。
かなり長期にわたって
このブームは続くと私は見ています。


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