第1674回
もしかしてコーヒー豆の焙煎法に大革命

コーヒー豆につかまって、
コーヒーに首をつっこんでいるうちに、
水蒸気を使ってコーヒーを焙煎する話に
深入りしてしまったことは前にも述べました
もともとはソバや小麦などの食品の
殺菌消毒に使うために開発したもので、
やっと企業化のメドがつき、
目下、大企業の一社が、
肩入れをしてくれているところです。

このシステムをコーヒー豆の焙煎に使えるというので、
何回も実験して改良を試み、
こちらもどうやら実用化をするところまで
漕ぎつけました。
その1号機を北京に運び、
近く試運転をするところです。

ところが、この一年の実験で
実に奇妙なことが起りました。
コーヒーは焙煎をするといい香りを放つようになり、
この香りは2週間ほど続きます。
しかし、同時に酸化がはじまりますので、
それを防ぐために眞空パックに入れて
変質と香りが脱けるのを防ぎにかかります。
そういうのが
いまの私たちのコーヒーに対する常識であります。

それが不思議なことに
私たちの方法で焙煎したコーヒーは
酸化がすすむどころか、
ふつうの空缶に入れておいただけで、
コーヒーの香りがだんだん強くなってくるのです。
これにはすっかり度肝を抜かれて、
何回も同じ実験をくりかえしてみました。
新しく焙煎をすると
焙煎したばかりのものの香りがうすく、
時間がたつにつれて香りが強くなって行きます。
しかも従来の機械でやるよりも分どまりがよく、
6%くらいの違いが生じます。

こうして事実から出発をして
あれこれ類推をすると、
もしかして水蒸気で焙煎すると、
細かい水の粒子がコーヒー豆を包み、
それに350度の熱がかかると、
水分が逃げないまま、豆が焦げて
だんだん香りが出てくるのではないでしょうか。
もしそうだとしたら、
これはいままでになかった焙煎方法だけに
業界の常識をこえた
新しいことが起っていることになります。
私自身いまだに疑い続けているのですが、
事実の方が先に起ってしまった
というよりほかありません。
嘘と思ったら、
私のところにコーヒーの匂いを嗅ぎに来て下さい。


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