第1528回
ナンピンという言葉ご存じですか
はじめて株をやる人は
ナンピンという言葉も知らないかも知れません。
漢字で難平という字があてられていますが、
字書にも載っていませんから、
株式投資の先輩にでも
教えてもらうよりほかないでしょう。
ナンピンとは、
自分で買った株が値下がりした時に、
また新しくお金を投じて同じ株を買い、
平均買入単価を安くすることを言います。
たとえば1000円で買った株が
600円まで下げたとします。
同じ株を先に買った同数買えば、
株数は倍になりますが、
1株当りの平均株値は800円まで下がります。
更に400円まで下げたところで、
第2回目と同じ株数買い増しますと、
1株当りの買値は666円余りになります。
もしナンピンをやらないと、
(もしくはやりたくともお金がなくてやれないと)
下がった株が元の1000円に戻るまで
ずっとマイナスが続きます。
儲かるようになるまでに
長い時間辛抱しなければなりません。
反対に下げた時に頃合いを見て
ナンピンをかけると、
600円の株価が800円に戻ったところで損がなくなり、
更に上がれば、あとは儲けが出るようになります。
株価投資に慣れた人は大抵、
そういうテクニックを知っているので、
株を買う時も一ぺんに金額を投じません。
不思議なことに
さんざ考えて株を買っても
そのまますんなりと値上がりすることは
滅多にありません。
買うと必らずのように値下がりします。
その時、ナンピンをするお金を持っていないと、
地団駄を踏むことになりますから、
少しベテランの人は大抵、
ナンピンをするお金を残しておきます。
そうは言っても、鉄砲玉を1発しか持っていない人は
ジッとガマンに耐えて行くよりありませんが、
自分の持っている株が下がった時、
ナンピンをかけるか、
それともジッとガマンするか、
あるいはあきらめて投げてしまうかによって
運命は大きくひらいてしまいます。
いまの中国株の下げは株を投げる時ではなくて
ナンピンをかける
絶好のタイミングだと私は見ています。
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