第1509回
6月までは次の投資方針を決める時期です
株はいまの時流に乗る成長株であることがわかると、
投資家たちの注目を浴びるようになります。
しかし、それだけでは株価は上がりません。
実際に業績が上がって
昨年度に比べて業績や利益が
3割とか5割上になりそうだということがわかると、
消息筋から買いが入って強含みになります。
業績がよくなるかどうかは
当事者が一番よくわかりますから、
どうしたってインサイダー情報が一番役に立ちます。
私たち外部の者は
二番煎じの情報とか、臆測によるよりほかありません。
それでも比較的正確にわかるのは、
時の流れが間違いなくキャッチできれば、
大きな狂いが生じないからです。
しかし、1年の動向がわかるためには
少くとも1年のうちの半分がすぎる必要があります。
中国の上場企業は大抵が年末決済であり
(香港市場の中には6月決算というのもありますが)、
6月をすぎ半期の決算が発表される頃にならないと
大体の見当がつきません。
その時期は更に2ヶ月あまりあとですから、
8月か9月頃になります。
また2月、3月、4月は
前年度の決算や配当案が発表される時期ですから、
予想以上の好成績をあげた企業と
その反対になった企業との明暗が分かれます。
B株の場合、
好業績の会社は高配当の上に株配もありますから
株価が大きく動きます。
投資家を失望させた企業の株は
反対に下がりますから、
えらい損をさせられたような気持にさせられますが、
その原因がSARSだったり、
筋はいいが恢復が数字に現われるだけ
本調子になっていないこともありますから、
同じ下向きになった株の中にも
次年度は違った動き、
即ち好業績の仲間入りをする企業もあります。
そういう企業を探し出す時期が
ちょうど4、5、6月の頃だと思います。
7月、8月に入ると、
前半期の業績がほぼわかってきますから、
下半期も同じ調子が持続するとすれば、
上がる株と上がらない株の明暗が
はっきりしてきます。
ですからいまはどうしようかと
迷う時期ではなくて、
迷いから抜け出すための
大事な決定をする時なのです。
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