第1506回
相場が恢復したら証券会社の株です
本格的な景気恢復は
まだまだだと言いましたが、
でも株価には少し火がついてきました。
一旦、火がつくと
少々水をひっかけられても、
火はくすぶり続けるものです。
素材産業が最悪の状態を脱したし、
海運業だって安堵の胸を撫でおろしたのですから、
いままで下積みになっていた地価だって
やや動意を見せはじめています。
すると、次はどこに行くかというと、
多分、投資ではないかと思います。
投資と言っても設備投資や新規投資ではなくて、
どの株に投資したらよいのかという株式投資です。
長い間、抑制し続けられてきたし、
何とかやれそうな見込みがつけば、
僅かなお金でもできるのが株式投資だからです。
株式投資は
銀行からお金を借りてやるものではありませんが、
いままで銀行に
預けっぱなしにしていたお金を下してやることができます。
何しろ只のような利息が長く続いたので、
みんなうんざりしています。
少しでも儲かる可能性が出てきたら、
新しい世代の人たちが
一せいに株に目を向けるようになります。
投資家はどんな株を買えばいいかを考えますが、
どんな株を選ぶにしろ、
株を買わなければ話になりません。
株を買ったり売ったりする人がふえれば
一番トクをするのは証券会社です。
証券会社の手数料は
自由化されましたので、
昔に比べれば安くなりましたが、
それでも売買の回数と量がふえれば、
バカにはなりません。
今回の恢復過程で
証券会社の株が軒並み目をさまして
値上がりをしているのを見ても
いまお金がどんな流れになっているか
おわかりになると思います。
私は前回のブームの時にも
証券会社の株をすすめましたが、
ブームは長続きしませんでした。
銀行株と違って不良債権の後腐れが残っていませんので、
1日20億株という日が続けば、
証券会社の株は他の金融株と違った
独自の動きをするようになると思います。
お金の動いて行くあとを追いかけたら、
証券会社の株ということになります。
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