第1497回
大自然が破壊されずに残っている所です
ウルムチ、カジュガルまで行きたいという人は
多いと思います。
政略結婚の犠牲になった
香妃の墓のあるカジュガルで泊ったホテルで
部屋のドアを閉めたところ、
押しても引いてもドアがあかなくなって
あわてたことがあります。
窓は高いところにあって
とてもそこまで登れないし、
電話はあっても
フロントの電話番号を書いたカードもない。
どうしたものかと思案にあまっていたら、
ドアの外を歩く人の靴音がしたので、
大声で「そちらから思い切り体当りして下さい」と頼んで
やっと外へ出られた苦い経験があります。
そんなボロっちいホテルしかない田舎ですが、
冬にはマイナス50度になって
山の中の人が山小屋を閉めて
町に避難するくらいですから、
大自然はそのまま無傷で残っているのです。
そういうところは世界中、
旅行してもはじめてだったので、
宣伝さえすれば、
中国一の観光名所になるだろうと思ったものです。
そればかりでなく、
もう少しましなホテルを建てたらどうだろうと
眞面目になって
ソロバンをはじいてみたこともありました。
沙漠のあるところは
ブドウのよく育つところでもありますので、
持てないくらい大きな箱に入ったブドウが
籠1杯で20元(300円)、
甘いメロンが1個3元で、
お客からお金がとれないからと言って
レストランにもおいていないので、
レストランに入る前に市場で買って
レストランの冷蔵庫で
冷やしてもらったこともありました。
ブドーの産地ですから、
干ブドーをたくさん売っていましたが、
ブドーは天日に干してつくるかと思っていたら、
煙瓦の壁にあちこち穴があいている、
家の中においておくだけで
しぜんに干ブドーになるのを見て、
へーえと驚いたこともありました。
果物は豊富ですが、
羊の料理も鶏肉の料理も意外に美味しいんですね。
もう1回来たいところだねと言って
あとにした新彊自治区ですが、
私にとっても夢を現実させることができて
喜んでいるところです。
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