第1488回
昼が繁盛したら夜の売上げもふえる
たとえば昼の売上げが
サラリーマンたちのランチで
2万元(1元は3.2円)として、
夜は値段を1.5倍か、2倍にして、
同じく2万元しか売上げのないレストランとします。
店のスケールとして、
それだけの売上げでは減価償却もできず、
店が少々赤字になります。
この店の建て直しにかかって、
店の売上げを3万元まで上げることに成功したら、
次に考えることは夜を3万元か、
できることなら4万元にする方法はないだろうか
ということになります。
繁華街にある店だし、
夜が昼より売上げがあって
当然なことだからです。
しかし、夜が繁盛するためには
いくつかの条件が必要です。
先ず第一に夜のお客はランチのお客と違って、
仕事の上で接待をする人か、
でなければ、
家族や親しい人たちが夕食を楽しむだけの雰囲気と
料理の内容が必要です。
この店は長い間、手入れもせず、
大分、草疲れていたので、
大事なお客を接待する場所としては
不適当な状態になっていました。
この店は若い人が好んで入るような
モダンなデザインに一新したので、
どちらかというとふところ金で
家族や親しい友人やアベックで入っても、
劣等感を感じないですむだけの雰囲気はできました。
従ってあとは料理とサービスで
七難をかくすことに成功すればよいのですが、
私は夜に力を入れるよりも、
ドンドンお客のふえる昼を
更に伸ばすようにしたらどうかとすすめました。
どうしてかというと、
先ず勢いづいた昼のお客をふやす方が
やさしかったからです。
次に昼のお客がふえたら、
必らずそれに比例して
夜のお客がふえることがほぼ確実だったからです。
昼来たお客が
この店の料理とサービスと値段に満足したら、
もう一度、店に来て見ようかという気を起すだろうし、
家族や親しい友人を連れて来てくれるに違いない
と思ったからです。
実際にやって見ると、
本当にそういうことが起るんですね。
昼のお客がふえ続けると、
気がついたら夜のお客もふえているのです。
これ、皆さんの商売にも
応用できることではないでしょうか。
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