第1484回
年寄りをお客にする方法はないのか

世の中、年寄りがドンドンふえています。
年寄りは若い人よりお金をたくさん持っていますが、
お金を使いたがりません。
また食欲があまりありませんから、
わざわざ外まで行って
食事をしたがりません。
早寝早起きが習慣になっていますから、
假りに外食に行っても、9時になったら、
もうみんな帰ってしまいます。
年寄り相手に夜のショウバイなどできないのです。

私の知っている店で言えば、
牛角などは夜だけのショウバイですから、
夜の9時はまだ宵の口です。
本格的なショウバイはそれからはじまります。
年寄りを相手にしていたら、
すぐにも店じまいをするよりほかなくなってしまいます。

ところが、世の中の人の構成は
若い人よりも年寄りがふえる方向にあり、
若い人のとりあいをやっているうちに
学校がだんだんおかしくなってしまったように、
外食産業もおかしくなる時が必らずきます。
お金は持っているが、
お金を使わない年寄りを
相手にするよりほかない時代が必らず来るのです。
リクツではそうわかっていても、
いざ店を改装することになると、
どうしたら若い人に来てもらえるかに
頭を使うことになります。
しかし、それでは次の時代を生き抜いて行けないのです。

私は外食産業を志しているが、
外食産業に未経験な若い人に
考えてもらうことにしました。
先ず店に入ってもらって、
1日にどんな年齢の人が食事に来て、
どんな料理を注文するか、
統計をとってもらいました。
すると、3分の2は長くひいきにしてくれた常連客で、
はじめてきた頃は30代だったり40代だったのですが
店と共に年をとってしまった人たちです。
あとは昼飯を食べに来る近所のサラリーマンで、
日本料理店なのに、
日本人はほとんど姿を見せません。
日本人の料理人も
マネージャもいなくなった日本料理屋に
日本人がこなくなるのは
ごくしぜんの成り行きです。
でも日本料理は年寄りに向いているし、
そういう常連を切り捨てるのは
如何にももったいないことです。
捨てるより拾う方法はないかと
レストランの新入りは考えたのです。


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