第1425回
中国街道はお金になる高速道路です
早いもので、
「もしもしQさん」の連載も第13冊目、
1冊分の分量になってしまいました。
今回は「あなたのアイデンティティは?」
というところからはじめましたが、
アイデンティティの日本語は
「身元は?」という意味もありますが、
「正体は?」というのが本音に近いのではないでしょうか。
政治家は選挙の地盤がないと
選挙にも出られませんから、
地方が一番大切で、
その次は、自分の国です。
地方重視や愛国心を強調するのも、
それがなければ自分たちの據って立つところが
なくなってしまうからです。
でも一般の人は
「メシの食えるところ」「仕事のあるところ」
「生き甲斐の見い出せるところ」であれば、
どこでも動けるようになりました。
貧しい国から豊かな国に移動するのには
まだ困難が伴いますが、
日本人のように豊かな国に生まれた人は、
よその国からお金を稼ぎに来る人と思われるよりは、
貧しい国に富をもたらしてくれる人として
歓迎されますので、
国境の壁はあまり障害になりません。
現に外国に働きに行くことを億劫がっている人でも
日本にいたままで
中国株を買ったりするようになりました。
自分で出稼ぎに行く代わりに
お金に出稼ぎに行ってもらう時代になったのです。
私は壁のおちた国境を乗りこえて
新しい人生がはじまる人たちに話しかける気持で
この1冊分を書きはじめましたが、
雲南省にコーヒー園をつくる話からはじまって、
とうとう中国株ブームに至るまで、
中国の話に終始してしまいました。
しかし、これは中国の話をしているわけではありません。
世界の流れの中で自分たちは
どうして生きるかを模索して走っているうちに、
高度成長でチャンスの多い中国街道に
車が乗ってしまったのです。
私の口車に乗るよりも、
休みをとって中国に一とびして見て下さい。
それから自分の進路の軌道修正をして下さい。
この続きは明日の「もしもしQさん」を覗いて見て下さい。
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