第1373回
安心して年をとる方法はありません

年金改革案というのが新聞を賑わしています。
サラリーローンの大本營に火がついて、
高利に泣いて自殺する人があるかと思えば、
サラリーローンに批判的な記者が
盗聴の憂目にあったりしています。
その一方で長期にわたって積み上げてきた年金が
赤字経営にニッチもサッチも行かなくなった上に、
年寄りの急増で規定通りの支払いができなくなり、
どうやって政府の負担分を削減できるか、
与党と政府部内で無い知恵をしぼっているところです。

側聞するところによると、
年収1000万円以上ある年金受給者の基礎年金を削減すると、
1人当り月に66000円減りますが、
該当者は全体の3%しかいませんので
大した金額になりません。
それならいっそ600万円以上の人全部に適用しようか
という案も出ていますが、
受給する側の高齢者も黙ってはいませんから
難行が予想されます。
そうなると政府負担が来年度から
2兆7000億円ふえるのを賄う財源がありません。
ただでさえ大赤字の財政が更に逼迫しますから、
やがて年金が払えなくなる心配も出てきます。

昭和42年にサンケイ新聞に
「年をとらない法」を連載した時、
私は将来、必らず年金が支払えなくなる時が来るから、
これから年をとる人は年金をあてにしなくとも
安心して老後が暮らせる対策をとるべきだと主張しました。
その具体的な方法として
定期収入のある不動産を持つことをすすめました。

人にすすめる以上、
自分もその通りに実行してきました。
バブルがあったり、バブルが消えてなくなったり、
バブル時の大きな借金を抱えて
四苦八苦したりしましたが、
結局、残ったのは定期収入のある不動産でした。
しかし、30年前の予想と違ったのは、
土地は値下がりすることもあるし、
不動産は古くなって建て直しをするか、
大修繕の必要が起って
結構お金がかかるということでした。
安心して年をとる方法がないということを
改めて痛感させられるのが人生なんですね。


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