第1255回
食品業界に新しいチャンスをもたらします

日本人はソバ好きです。
私もよくソバを食べます。
ソバの実は安いものだし、
輸入をすればもっとダンチに安くなりますが、
手打ちということで付加価値がつき、
天文学的数字の値段になっているソバ屋もあります。
ソバは打ってから少しおいておくと
すぐに変質してしまうので、
チェーン店をつくって工場から配送するのが
難しいときいています。

もし水蒸気による殺菌が功を奏したら、
先ずチェーン店がやりやすくなるし、
外国製のソバの実を使えばいいのですから、
コストの安いソバを供給することも可能になります。
どう考えても一盛りで
おなかが一杯にならないざるソバは
デフレの時代に向いているとは言えません。
また、お米と違って信州ソバだけが
特別のソバというわけでもありませんから、
ブラジルやモンゴールのソバの実が
信州ソバに化ける日が来るのは
そんなに遠い将来のことではありません。

かつてウナギは浜松と相場がきまっていました。
台湾でウナギの養殖をすると、
日本の半分の時間で成長するので、
ウナギの養殖は浜松から台湾に移りました。
私の友人の中には台湾から生きたウナギを買って
飛行機に載せて日本に運び、
浜松の池に入れて2、3日してから、
「ハイ、浜松のウナギです」と言って売る人もいました。
しかし、そのうちに産地で白焼きかカバ焼きにして
冷凍して運んだ方が安上がりだということになり、
日本のウナギ屋は
入口の水槽には生きたウナギを泳がせていますが、
奥では解凍をして熱くするのが常識になってしまいました。

それと同じことがソバ屋だけでなく、
食品の大半に起るだろうことは目に見えています。
原料の値段に大きな格差があれば、
どうやったらうまくその差を稼げるか、
人間は誰でも智恵をしぼります。
それが実現する手段を提供すれば、
金儲けをする人の手助けをすることになりますから
自分たちの金儲けにもつながります。
1つのヒントは次のヒントを生み、
次々と新しいアイデアにつながっていきます。


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2003年8月17日(日)

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