第1240回
泳げない人でも溺れないようになれます

コーヒー屋なんて小さな商売だし、
1杯20元のコーヒーをどうやったら、
10元で売ることができるか、
それを1日に何百杯売ったら
採算に乗るのかと言ったことは
どっちにしても大した仕事ではありません。
そんなことにまで興味を持つんですかとよく笑われますが、
1杯のコーヒーの原価の中で
コーヒー豆はいくらかかって、砂糖はいくらで、
1杯運ぶ女の子のアルバイト代はいくらかかるのか
ということにも私は興味を持っているんです。

「小を積んで大を致す」というのが
お金儲けの原則ですから、
僅かのお金だからと言ってバカにはできません。
1杯のコーヒーが10元(150円)で、
1杯売っても3元しか儲からないとしても、
それが100杯になったらいくらになるのか、
1ヶ月あわせるといくらになるのか、
更に1軒では大したことはないけれど、
100店舗になったらいくらになるのかと勘定して行くと、
侮るわけには行かなくなります。

夢はいくら大きくてもかまいませんが、
そんな夢でも思った通りに実現できる人は
そんなにたくさんはいません。
自分が夢に描いたことのホンの一部でも実現できたら
素晴らしいというのが現実の人生なのです。
一生をただのサラリーマンとして終わるのか、
それとも自分の全青春を賭けてでもやって見るのか、
それは自分が決めることです。
人に誘われたのがきっかけではじめた仕事だろうと、
偶然に選んだ仕事だろうと、
どこかにとっかかりがあって、スタートすれば、
そこから新しい人生がはじまるのです。

假りに、私の口車にうまく乗せられて
昆明くんだりまで行ったとします。
それで自分の一生が決まってしまったわけではありません。
コーヒー豆を処理する積りで行ったのが、
コーヒーハウスをひらくようになるかも知れないし、
上海に戻ってコーヒー豆の問屋を
はじめることにもなるかも知れません。
日本に豆を売りに戻って、
気がついて見たら、
日中間の貿易に従事する貿易商になってしまった
ということもあり得ます。
先ずとびこんで見るところから人生ははじまります。
泳げない人でも溺れないために
必死になってもがいているうちに
水泳の名選手になるものです。


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2003年8月2日(土)

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