第880回
中国進出は上海新天地を見てから
大連や青島は工業都市でもありますが、
水産物を日本に供給しているところでもあります。
9年前に行った時も既にたくさんの業者がいましたが、
その後は現地加工がすすみ、
更に日本メーカーの加工商品が現地のマーケットで
かなり受け入れられるようになっています。
青島のある山東省は貧しいところで、
北京に出稼ぎに行くほか、
旧満州にも大挙して移民しました。
いま東北菜という名前で
逆に旧満州から北京に逆流している満州料理は
もとを辿れば山東料理なんですね。
山東省は野菜の豊富なところですから、
最近では日本への輸出に目をつけた日本の商社や
目はしのきく商人たちが
蔬菜づくりに打ち込んでいるところです。
さきの葱や椎茸のセーフ・ガードでも
かなりとばっちりを受けていますし、
今回のほうれん草の輸入禁止でも
えらい被害を受けています。
でも、いずれ利害の調整がすすみ、
問題が片づく方向に向うようになれば、
山東省はいい港がある上に、
日本に比較的近いこともあって、
日本に農産物と水産物を供給する拠点になるところだ、
と私は見ています。
いまは生産工場を中国に移すことにばかり気をとられて、
農業が将来どうなるかについて考える人は
あまりありませんが、
既に現地で
そういう仕事に着手している日本人もいるのです。
そういう会社を訪ねて
その苦労話をきかせてもらう積りです。
沿海都市の最大の目標は何と言っても上海です。
この間も朝日新聞の1頁目のトップに
「中国式・自由・豊かさ・ビジュアル系」と題して
上海の新天地のライブ・ハウスで金髪の若者の
「シルバーアッシュ」というバンドが
演奏をして大人気を拍した記事が載っていました。
この新天地は毎回、
考察団が上海に行けば必ず訪れるところですが、
9月23日には第2次の新規オープニング・パーティが
予定されています。
中国で何かはじめたい人は先ずこの新天地を見てから、
具体的なプランをたてて下さい。
なお考察団に参加ご希望の方は
邱永漢アジア交流センターにお申込み下さい。
(TEL:03-3400-9393)
*考察団の申込み締切日は8月8日(木)です。
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