第674回
まで足を伸ばして勉強しましょう

昨日、ことし第1回の中国勉強旅行のスケジュールを
発表しましたが、
少々付け加えさせていただきます。

来年はいつ出発するのかと昨年十月の旅行が終わった頃から
盛んに催促されました。
3月の北京はまだ寒さが残っていますので、
冬の仕度が必要です。
でも上海はもう春だし、深まで来たら、
夏の服装で間に合います。
それだけ広い国だということを理解するのも
悪いことではないし、
またなぜ小平が香港と台湾に近いところから
工業化に着手したかを見ることも、
中国の発展の構図を知る上で必要なことだと思います。

日本のチャイナ・ウオッチャーの多くが、
1997年の返還を境に、
香港がゴースト・タウンになると予言したのに対して、
私は「中国の経済の発展は中国の香港化からはじまる」と
異を唱えたことがありますが、
の丘に立って、
すぐ川の向うに聳え立つ香港の高層ビルの群を見たら、
こちらにもそれに負けないような大都会が
僅か12年で形をなすだろうと思う方が
むしろ自然でしょう。
あれから更に12年の歳月がたちましたが、
は香港をしのぐ
活気に溢れた高度成長の大都会になってしまいました。
いま日本人は世界の動きに遅れないためにも、
偏見のない、素直な目で
中国を見なおす必要があると私は思っています。

台湾の資本と技術は既に大陸に大移動をしている最中です。
そのためにIT産業も含めて
台湾中が空洞化と失業の増大に苦しんでいます。
でも中国大陸の輸出の半分は
既に台湾資本によって創出されており、
中国の工業化の成功は台湾人の成功ということになります。
日本の企業の進出によって
日本の資本と技術が中国で成功すれば、
それは日本人の成功でなくて何でしょう。

もっと大きな気持になって
グローバル化の時代に適応した生き方をするためにも、
現地をよく見ることが何よりも必要です。
旅行のためにお金と時間をケチってはいけないのです。


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2002年1月13日(日)

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