第349回
これが渋谷の新産業地図です

ユニクロも西の方から攻め上がってきて、
原宿に店を構えた途端に、爆発的な人気を呼び、
一気に知名度があがりましたが、
昨今、上洛をして勝負をかける企業は
大抵、渋谷を目標にしているようです。
マツモト・キヨシも、
100円ショップもドン・キホーテもツタヤも
みな109と並びあって
渋谷を日本一賑やかな町に盛り立てています。
台湾や香港でも、渋谷を知らない若者はいません。
哈日族(日本びいき)にとって
渋谷はあこがれの町になってしまいました。

でも渋谷や原宿や代官山は
流行の先端を行く若者の町ですが、
なぜかファッション・メーカーの本拠地ではありません。
ファッション・メーカーの本店は青山ときまっています。
青山から渋谷や原宿の商店街に
シャレた店を出しているのです。
私がまだ学生の頃、
日本の流行の発祥地の地は銀座でしたから、
化粧品メーカーでもファッション・メーカーでも、
GINZA TOKYOと書いてありあれば、
一流品として通用しました。

流行はメーカーがつくるものではなくて、
デザイナーがつくるものです。
デザイナーたちが銀座を見捨てて青山あたりに移ると、
デザイナーの名のついたブランド商品は
少しずつ青山に移ります。
はじめは有名でなくとも、10年20年とたって見ると、
本拠地はすっかり青山に移ってしまいましたので、
いつの間にかAOYAMA TOKYOと書かないと
一流のファッション商品でなくなってしまいました。
やむを得ずファッションのメーカーも
本社を青山を名のつくところへ
移さざるを得なくなったのです。

それに比べると、コンピュータ関連の事業が
渋谷に集まる必然性はあまりあるとは思えませんが、
渋谷が若者たちの集まる町になったからでしょうか。
とりわけソフト関係は
パソコンさえあればやれる仕事ですから、
若者の集まりやすいところにオフィスを構えれば、
コンピュータの好きな若者たちが
いくらでも集まってきます。
ソフトの会社は商店街を取りまく周辺のオフィスや
そのまた周辺の住宅街にありますが、
これが新しい渋谷の産業構造になっています。


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2001年2月22日(木)

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