第350回
ビット・バレーとはよく言ったものだ

渋谷を英語にもじったビット・バレーに
日本のソフトを扱うベンチャー・ビジネスが
何となく集まってきて、
日本のシリコン・バレーとして注目を集めています。
そうした若者たちの集まりに、
日銀総裁も顔を出したと報道されていますが、
世の中、物凄いスピードで変化している時ですから、
はたしてどんなことになるのか、
お年寄りたちも気になるところでしょう。

私は若者たちの集まりにこそ行きませんでしたが、
渋谷周辺でいま話題になっているベンチャーの中で
これはと思うホーム・ページの会社をいくつか訪問して、
どんなことをやっているのか、
当事者から根掘り葉掘り
その狙っていることについてききただしました。

パソコンもインターネットも携帯電話も
ついこの間までなかったものですから、
はたしてその中から何がとび出してくるか、
予断を許しませんが、
それをてがけている青年たちは
パソコンの扱い方は手なれいているけれども
世間のことにうとい人が多いのにもびっくりしました。
もっとも世間知らずの方が改革者としては
有利な立場にいるという面もありますので
バカにはできませんが、
パソコンに向って閃いたアイデアを
実際にいま世間に通用している商習慣にぶっつけて見ると、
全く通せんぼを食らわされて
苦い思いをさせられるのではないでしょうか
ビター・バレーをもじったビット・バレーという地名は
そういう場面にとてもふさわしい命名だと感心しています。

もし思いついたことが100あるとしたら、
95は世間が受けつけないことではないかと思います。
しかし、5%の成功率は
オールド・エコノミーの成功率に比べて
低いということはありません。
生き残ったものだけ見ていると、
昔の方が確率が高かったように思いがちですが、
成功の確率は大体同じなんですね。
ただ昔は自分で資本をつくらないとできなかったことが
今は人のフンドシで相撲をとる若者がふえています。
苦い思いをさせられるのはお金を出す方かも知れません。


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2001年2月23日(金)

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